【備瀬さんぽ Vol.2】 時のしずくが満ちる場所:「成果」から「時間の質」への転換

【備瀬さんぽ】 時のしずくが満ちる場所—「成果」から「時間の質」への転換 備瀬さんぽ
時のしずくが満ちる場所—「成果」から「時間の質」への転換(写真はイメージです)

1. 終わらないマラソンから、一滴の輝きへ

長年、私は「効率」と「スピード」が世界の共通言語である場所に身を置いてきました。海外事業担当取締役という役職は、常に世界中の最前線に立ち、結果(成果)を求められるマラソンです。目標達成こそが人生の価値であり、時間は常に「消費」され、「投資」されるべき資源でした。

しかし、その激流の中で、ふと立ち止まって問うたのです。「このスピードで走り続けた先に、本当に豊かな人生はあるのか?」

沖縄・備瀬崎の地に立つたび、その問いへの答えが、まるで木漏れ日のように私に降り注ぎました。

2. 時を凝縮する「静謐(せいひつ)」の哲学

私にとって、「時のしずく」とは、備瀬崎の静謐な環境の中で、濃密に凝縮された「時間」の感覚を指します。

東京の時間は「秒速」で流れ、常に次のアポイントメントやメールに追い立てられる「線」でした。しかし、備瀬崎の時間は「点」です。フクギ並木の中に差し込む一瞬の木漏れ日、干潮時の潮だまりに閉じ込められた小さな命の動き、伊江島タッチューを望む海の透明度。

ここでは、流れる時間に身を任せるのではなく、その場に存在する「今」の質の高さを追求することが、人生の最大の目的になります。それは、単なるリラックスではありません。

3. 「戦略的投資」としての備瀬崎移住

BISEZAKI BASEプロジェクトの理念にもある通り、私の沖縄移住計画は、単なる「老後の隠居」ではありません。これは、人生の価値基準を「金銭的な成功」から「心身の自由と地域の共生」へと戦略的に転換する、第二章のスタートです。

長年、世界中の最前線で培った「知恵」と「計画性」を、今度は自分自身の人生の豊かさ、そしてこの備瀬の地に還元するために使いたいのです。

  • 知恵の編集と発信: 昔ながらの「生きた知恵」(漁師や古老の知恵)を現代のデジタル技術で編集し、未来へつなぐこと。
  • 創造的な活動の土壌: 創造的な活動や思索を深める時間を、この「静かな安らぎの空間」で共有し、新しい価値を生み出すこと。

4. あなたの知恵が「時のしずく」を磨く

フクギ並木の「夫婦フクギ」が寄り添うように、このプロジェクトには、多様な知恵と情熱が必要です。私たちが共創パートナーとして求めるものは、単なる労働力ではなく、この「時のしずく」をより濃密で豊かなものにするための「専門知識と志」です。

あなたが持つ技術、知恵、情熱を、この静かな共創の場に投じてください。

備瀬崎BASEで、共に人生の「第二章」を彩り、最高の「時間の質」を追求する物語を紡いでいきましょう。

次回の「備瀬さんぽ」では、集落の奥深くに残る「聖域」を巡り、備瀬の歴史と祈りの風景を紹介します。どうぞご期待ください。

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